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「フェルメールからのラブレター展」

いつのまにか3月中旬。

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(ミモザの花)

早くもあの日から一年。言葉にならない一年でした。
先週半ば、闘病中の兄を見舞うため、急遽帰省しておりました。
松山の風は冷たく、春は遠く。。
両親は10年前にすでに他界していますので、
兄姉は大切な血縁、絆そのもの。
山口から車で駆けつけてくる姉と合流するまで時間がありましたので、
空港内で一人ランチ。
そのあと、まだ少し時間がありましたので、空港内の本屋へ。
郷土コーナーで、俳人「子規の生涯」の本を購入。
赤ちゃんのころは、丸くて見苦しい顔、へぼで弱虫、
物言いも遅くて、と母八重から言われた子規も、
「灸を据えるときは逃げも隠れもせなんだ。」と、プライドは十分。
政治に熱中した松山中学時代のエピソードも面白おかしく記されており、
松山市内には、子規碑マップもかなりあるというので、
いずれ晩年?ゆっくり巡ってみたいものです。
落ち着かない気分で待っていますと、姉が三津浜港経由で空港へ到着。
それから病院へ直行。。。。
三津浜港といいましたら、子規が東京へ出発するときもここから船で出港し
神戸、横浜を経由して東京新橋へ。
ちなみに、子規が初めて作った漢詩、
「一声弧月の下、血に啼きて聞くに堪えず。半夜空しく枕を欹つ、古郷万里の雲」
折も折り。ちょっと胸にぐっときました。

その後、流れるように、押されるように時間が過ぎていきます。

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(Bunkamura )

で、今日はオフでしたので、一週間分の疲れを落とし、完全休養し、
久し振りに思い立ち、気分転換にブログ更新を。
少し前に行ったフェルメール展のことを少々。
5日、雨の渋谷、Bunkamura ザ・ミュージアム、
フェルメールからのラブレター展」へ。
フランス旅行帰りの友人と駆け込みました。

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世界で現存するフェルメール作品30数点のうち、
「手紙を書く女」「手紙を読む青衣の女」「手紙を書く女と召使い」3作品が
ここ文化村に集結。
何と言いましても、フェルメール好きの日本人、
雨でもかなりの観客でした。
17世紀のオランダでは、大切なコミュニケーションの手段は主に手紙。
ヤン・クルルの「家から遠くにあっても心は離れていない。」の銘文のように、
あのフェルメールも、
手紙を読んだり書いたりする若い女性の物思いに沈む美しい姿を描いたようです。
感情を伝える。何度も書いたり、破ったり、思いを込めて。
メールと違って、やはり手紙は重みがありますね。
あれこれ想像、空想するのも楽しいですし。
しかし、それも、やはり若い女性が似合いますね。
美しい。
で、作品もさることながら、
愛する人に贈るときのラブレターの書き方指南もあり、
これもまたなかなか興味深かったです。
特にプロポーズをやんわり断る時の手紙は、かなり笑えます。
相手を傷つけないように、でも真髄を付いてばっさり。
また当時は個人通信の手紙を送るとき、まだ封筒を使わずに、
一枚の紙を折りたたみ、表面に送りさ先を書き、中面に本文を書くのが一般的でした。
ですから、蝋を炎でとかし、紙の上でスタンプする「封蝋」を用いることで、
手紙を受け取る本人しかそれを開けることができなかったとか。
蝋を溶かして、手紙を閉じる封蝋。
嗚呼、何だかこれも浪漫溢れます。

「フェルメールからのラブレター展」_f0153998_22393479.jpg


文化村、展覧会3月14日の水曜日まで。
ご興味ある方、是非駆け込んでくださいませ。
尚、夜は、開催記念として、
「真珠の耳飾りの少女の映画」も上映しているようです。
この映画、実はすごく見たかったのですが...。

本日、さまざまな思いの中、備忘まで。
あったかい春はいつに...。


芙蓉
by silku928 | 2012-03-12 22:59 | つぶやき・雑感

猫好き。日常さまざまな出来事の中での”本音のつぶやき”


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