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夏も近づく...Piano Duo

梅雨空のもと、気がつけば6月、早いですね。

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夜のウォーキングは、その後も、順調、順調!
やっぱり、私は夜向きなのでしょうか。心落ち着きます。
それに不思議と、歩いた後は身体も頭も軽く、昼間の疲れ、迷い、雑念もどこへやら!
気分転換になります。
今宵、お月様は出ているかしらと眺めるのも、また楽し。

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さて、先週末の土曜日、友人のピアノデュオの演奏会に行ってきました。
会場は栄区民文化センター、リリスホール。
横浜、桜木町、関内、石川町、山手、根岸...と、
以前住んでいました根岸線沿線の見慣れた風景、
どれもこれも懐かしくて。
思えば、千葉から横浜に転勤したのが30歳代後半、
長男が小学校6年生のときでした。
今でも気持ちだけはあの当時とちっとも変わっていないつもりですが、
でも、やはり、若かったですね~♪。
カレンダーに印を付けなくても、その日の行事、覚えていましたもの。
そこで出会ったPTA仲間6人。
嬉しいことに、今も変わらぬ交流を続けています。
友というよりは、同じ釜の飯を食べた同士という方が近いかもしれません。
その後月日は流れ、当時小学生だった子供達も皆それぞれ成人し、社会人となり、
私達は、親の介護に当たる年齢となりました。
この日は、二人がショートスティやナイトスティを頼んでの、年に一度の再会、
お互いの近況や情報交換、
今関わっていることやこれから目指すこと、今後やりたいことなど、
話はいつまでも尽きることなく...。

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(ホールの天井)

この再会の場を作ってくださった友人(赤いドレス)によるピアノデュオ、
こちらの演奏会もそれは感動的で、最後まで力のこもったいい演奏会でした。
観客は、教え子や友人、知人、親戚の方など、近しい方達が多く、
チケット代は1000円。
今の時代、有名プロでも、ホールを埋め尽くすのは大変なことでしょう。
子育ても一息ついて、再び何かしら社会と接点を持ち、
もう一度発表の場を、ということで、
音大時代の先輩(紫のドレスの方)と共に伴奏、独奏活動を再開したのが2000年。
デュオは、今年で5回目。
その間、彼女は、ご主人さんの突然の発病、告知、無菌室での闘病、看病も経験。
こうして二年ぶりに聞く彼女の演奏は、回数を重ねて、ますます腕を上げられ、
その姿は実にいきいきと楽しそう。
好きなものがあるって、こんなに素敵なことなのですね!
ピアノを弾く喜び、表現する楽しさ、ひしひしと伝わってまいりました。


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シャブリエの「エスパナ」の軽快な演奏から始まり、
二曲目のラヴェルの「亡き王女のためのパヴァーヌ」では、
情感たっぷり、しっとりと聴かせ、
次いで、三善晃による、唱歌の四季と題して、「朧月夜」と「茶摘」を聞いたときは、
胸がじーんと熱くなり、思わず目を瞑って聞き入ってしまいました。

夏も近づく八十八夜
野にも山にも若葉が茂る
「あれに見えるは茶摘みぢやないか
あかねだすきに菅(すげ)の..。

懐かしい唱歌、歌詞が自然に頭の中に出てきます。
歌ったのは、いつの頃だったのでしょう?
子供の頃?それとも小、中学生?
「茶摘」のピアノの連弾は今回初めて聞きましたが、
その音色も優しく、流れるよう。
有名プロによるソロの演奏ももちろん素晴らしいでしょうが、
普段は普通の主婦が、こうして子育て、親の介護もしながらも、
好きな音楽にもう一度向き合い、生きがいとし、
人生の目標を見つけて、いきいきと演奏している姿は、
本当に素晴らしいと思いました。
そしてこれほど没頭するものがあって、心底羨ましくも思いました。
何かに心を寄せる瞬間というものは、本当に美しいものです。

受付で、日焼けした顔で微笑むご主人様と、彼女のお母さん、
そしてチケット切りをしていたお嬢さんの姿も、何とも微笑ましくて。
日々の練習も、家族の支えがあってのことなのでしょう。
こちらまでまた頑張ろうという気持ちになる、
そんな元気をいっぱいもらった素敵な演奏会でした。
最後は、みんなで記念撮影。
いい思い出となりました...。


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実は、ここからは後日談..。
後で彼女からお礼メールが来て知ったのですが、
今回演奏会の一カ月前の5月の連休、
定期的に検査していたご主人さんの再発が分かり、
恐れていたことが現実となり、落ち込み、今回、思うように練習ができなかったこと、
かといってキャンセルなどできるはずもなく、辛い中での練習だったこと。
本当は、すぐにでも、看病に専念したかったのだけれど、
ご主人さんが、
「僕の為に好きなピアノの道を断念することのないように」
「「看病だけすると、精神衛生上良くないから、ピアノも弾いていた方がいい..」という、
強い申し出があり、この日に至ったこと。
そのことを知って、あらためて胸打たれました。
到底私など真似できないこと...。
最後まで力溢れる演奏をした彼女の頑張りには、
本当に元気をいただき、敬服しました。
本格的な治療は明日からとのことですが、今はただただ静かに見守り祈るのみ。
きっとまた、
元気な姿で6回目の演奏会にその姿を見せてくださることでしょう。

日々、さまざまなことがありますが、それでも一歩ずつ前進...。
こうして、勇気をもらった一日でした。

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実は、明日もコンサートが待ち受けています。
それは、想定外のコンサート..。
ここでも新たな発見があるでしょうか。
是非楽しみにして。

夏も近づく..6月3日。


芙蓉
by silku928 | 2009-06-03 00:43 | 映画・音楽・コンサート

猫好き。日常さまざまな出来事の中での”本音のつぶやき”


by 芙蓉
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